森下くんの恋愛事情

「どういう意味ですか?

私、悪いことしてないじゃないですか」

「莉音にとったらいつもと一緒で抱きついてるだけかもしれないけど、

悠李にとったら結構辛いことなんだよ」

「…なんで」

「そろそろ分かれ。悠李にも、言われてるだろ?

悠李も男だって。

ベットの上で抱きつかれたら

男は我慢するの大変だって言われなかったか?」

「…理解しました。謝ってきます」


わかった。

悠李に酷なことをしちゃった。

さっと立ち上がって行こうとする。


「まて、悠李は多分もう電車の中だ」

「でも!」


叫んだ途端、視界がかたむく。

ヤバイ、倒れる。


「おいっ!莉音!大丈夫か?」


意識が薄れていく中、佐々木くんの大きな声が聞こえた。


バタッ
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