森下くんの恋愛事情


なにそれ、快斗はそんなこと言ってくれなかったし。

今思えば、いつも確実に返信の来るメールも昨日は来なかった。


「知らないのか、お前。

悠李が帰ったあと、莉音はお前のこと追いかける

って言ったけど熱がまた出て倒れたんだよ。

玲音が受け止めたから痛くはないと思うけど」

「玲音、ありがとう」

「いや、礼を言われるようなことじゃないし」

「悠李は、このままでいいのか?」


結城先輩が僕に聞く。

そんなの…


「そんなのいいわけない。僕、今日はもう帰ります」

「わかった。俺が送ってやる」

「ありがとうございます」

「いや、さっさと行くぞ」

「すみません」


そのまま、マンションまで送ってもらって最上階まで上がった。
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