森下くんの恋愛事情


ニコッと笑って遥輝くんの頭を撫でる光輝先輩はお兄さんだ。


「…頭よくならなかったら莉音がかわいそうだ」


鬼の一言投下。

遥輝くんの周りが寒くなる。


「兄貴、莉音さんっていつもあんな感じなの?」


寒さを振りほどくように明るく言う。


「…あ?あぁ普通にどこでも寝るだろ」

「すげー」

「そーそー、あいつすげーんだよ」


玲音が入ってくる。


「ヤンキーのグループ同士が喧嘩してる時に

バレないように端っこで寝てたりとか、

授業中、寝てたから廊下に立たされてたのに立ったまま寝てたり、

入学式も卒業式も立ったままだから寝るって言って有言実行してたり、

ホント、昔っから眠り姫ってアダ名ついてた」

「すげー…神だ」


僕も初耳だ。
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