森下くんの恋愛事情
莉音も、響くんも奏くんもすれ違ってただけだ。
みんな辛かったんだ。
そう思っていたら、莉音がぱっと顔を上げて。
「でも、怒ったりするのは響の寝相が悪かったから」
と、ニコニコと笑っていった。
「ほんとにムカつく」
「ふふっ。でも、そういう私が大好きなんでしょ?」
「…ふっ。
あぁ、そうだな」
響くんにぎゅっと抱きつく。
響くんも莉音の背中に手を回す。
それは、
流石に姉弟であろうとダメでしょっ!
莉音に近づいて響くんと引き剥がす。
「それは、妬けるからダメ」
「えー、せっかく響と初めてギューってしたのに…、
あ、でも、ダメって言っても奏とギューってしていい?」