森下くんの恋愛事情
「じゃあ、泣かない…ズズッ」
「あーあー、そんなに泣かないの」
「だってぇ」
鼻をすする莉音。
そしたら、遠いところで兄貴が話しているのが聞こえる。
「すいません。結城先輩。
悠李っていつからあんな感じですか?」
「前からだろ、あれ。
莉音のこと甘やかしすぎだろ」
なんて会話が聞こえるけど、気にしてたらダメだ。
「で、なんのこと考えてたの?」
でました、ブラック莉音。
嘘泣きでしたか。そうでしたか。
へーぜんと聞いてきて。
「莉音の元カレは誰だろって考えてた」
「そうなの?聞いてみればいいじゃん。
絞られてるよ?
快斗は違うでしょ?
それで、龍くんはとってないって言ってんだから違うでしょ?
じゃあ、後居るのは少ないよ?」