森下くんの恋愛事情
そして、莉音は指を指して説明しようとする。
「ん?蒼空先輩。こっち向いてください」
「え、うん」
戸惑いつつ、莉音の方に顔を向けて説明を聞く。
「莉音ちゃん、3年の問題わかるんだね」
「あ、はい。
まぁ、いろいろあって小さい頃は英才教育してましたから」
「へぇ~、そうなんだ〜。大変だね」
「そうなんですよ。うちの親は厳しいですから」
そうなの?
この間、病院に来た人はそんな感じじゃなかったと思うんだけど。
「…莉音、勉強しなくていいのか?」
「あ、そうだ!私も勉強しないと」
とか言うけど、3年のができるなら敵なしでしょ。
そのまま、テスト勉強は夕方まで続いた。