森下くんの恋愛事情
丸め込まれちゃう僕です。
バイバイ、チョコさん。
そんなとこに入ってたら食べてくれないんだって。
とりあえず僕の机片付けなきゃ。
どうしよ。
「ほら、袋やる」
と、紙袋を出してきたのは兄貴で。
「わ、ありがと」
「大丈夫。俺のは入らなくても友梨に入れてもらう」
お言葉に甘えて入れさせてもらう。
こんなにいっぱいチョコもらったの初めてだなー。
高校生になったら飢えてる女子が増えたのかな?
僕にくれなくても兄貴にあげればいいのに。
ガサガサとチョコを片付けていく。
「あ、あの。悠李くん…」
教室の入り口で小さな声が聞こえて。