森下くんの恋愛事情

玲音は言葉を続ける。


「お前ら二人が別れたことに関しては口止めされてるから、言えない」


なんだ、それ。


「理由なんてあるの?

莉音が別れたかっただけじゃないの?

それとも、他になんかあるの?」

「お前、莉音に何も言われてないのか?」


何も言われてない。

そんなの、聞いてない。

なに。

莉音になんかあったの?

僕は何も聞いてないんだよ。






結局、この日。

莉音は学校に来なかった。

そして、この日から次の月曜日まで一度も学校に来なかった。
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