森下くんの恋愛事情
あれ?
なんだっけ?
わからない。
もうすぐ、挨拶の番だ。
もう、なんとでもなれ。
半ば投げやりになりながらマイクの前に立つ。
すると、後ろのドアが開いて
____大好きな人の声が聞こえた。
「莉音」
「ゆう、り。なんで…?」
「助けに来た。昔、『約束』したでしょ?一緒にかえろう?」
あぁ、覚えててくれたんだ。
私が今まで忘れたことのない、
あの『約束』を。
『りーちゃんのこと、守ってあげる。
僕が助けてあげるよ』