森下くんの恋愛事情

だから、快斗も、奏も、響も、紫音も知らない。

バスケ部のやつだって、佐々木くん以外誰も知らない。

いっそ、顔とか殴ってくれたほうが良かったのに。

見えないとこばっか、蹴ったりしてきて。

言いたくても言えなかった。

守ってなんて言ったら何されるかわからなかった。

今だってあざが残ってるところもある。

前の学校の子が少ないこの学園に来たけど、

私のことをいじめてきてた奴がいて。

教室は、離れてるけど。

会いたくないから、移動範囲は、なるべく小さめにして、

できるだけ友梨と歩くようにしてた。

追いかけられるのも、いじめられるのも懲り懲りだけど、

どうしても、森下くんのことが好きで、

運命だと思ってる。

だから告白までしたし。

OKもらえてすごく嬉しい。

だけどね?怖いんだ。また、同じことになったら。

同じことをしてしまったらって思うと怖くてたまらない。

だから、自分勝手でうざいって思うかもしれないけど、

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