森下くんの恋愛事情
決意。・゚+゚・*悠李side
話し終わったあと、高梨さんは、泣いていて。
僕は、高梨さんを抱きしめた。
安心したのか、高梨さんの涙は、止まらなかった。
昨日だって不安そうな顔しなかったし、
そんなこと、微塵も感じさせなかった。
でも、高梨さんは、つらい思いをしている。
「高梨さん。僕が守るから」
「…うんっ、」
「今は、泣いていいよ?」
「うっ………ふっ…ぁぅ、ごめん」
それからは、二人共喋らなくて。
高梨さんの泣く声だけが響いていた。
高梨さんの泣き声が聞こえなくなったのは、
1時間目が始まってからで。
泣きつかれたのか寝てしまっていた。
とりあえず、快斗にメールを入れて、
そのあとは、ただただ高梨さんの顔を見ていた。
やっぱり綺麗な顔してる。
『姫』って言われてるだけある。