森下くんの恋愛事情

すごーく、不思議な顔してる。


「涙のあと、残ってるよ?」

「嘘っ!」

「なんか今出て行ったら、僕が泣かしたみたいだね?」

「えっ!どうしよう!」

「いいんじゃないの?

高梨さんが2時間目出るなら、一緒に行くよ?」

「…出たい」

「じゃあ行こう?」

「うん!」


そこからは、手を繋いで。

空き教室をあとにした。



僕は…

僕が

高梨さんを守りたい。


生まれて初めて…

初めて守りたいと思う人ができました。
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