ギャップだらけの二人
せっかく智恵美と帰るのに、邪魔するな!
そう思った。

「小松さん、久しぶり。
悪いけど、今日は智恵美と帰るから…ごめん」

まったく゛悪い゛なんと思ってないけど、とりあえず断って、智恵美と帰ろうとした。
しかし、小松相手にそれは通用しなかった。

「俊哉はそう言うと思ったよ。
だったら、奥村さんも一緒でいいから来て。
暑いから、ファミレスで氷食べよう」

小松は言いたいことを言うと、先に歩き出した。

無視しても、明日からも待ち伏せされるだろう。
だったら、1回話しを聞いた方がいい。

智恵美も、そう思ってくれたのだろう。

「俊哉。小松さん待たせるから、早くいこう」

「あぁ、分かった」

俺は溜め息をついて、智恵美の後を追った。





小松はファミレスの前で待っていた。

俺と智恵美の姿を確認すると、ドアを開けて中に入る。

窓際の席に案内されると、俺と智恵美が並んで座り、向かいに小松が一人で座る。

店員が注文を取りに来ると、小松はいちごミルクのかき氷、智恵美は抹茶のアイスクレープ、俺はドリンクバーを頼み、アイスティーを注いだ。
レモンを入れ、ストローでかき混ぜると、一気に半分くらい飲み干した。




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