ギャップだらけの二人
「ごめんな、身体キツイだろう。もう少し、ベットで休んでろ」

「ん、大丈夫だよ。
そろそろごはん食べて、お風呂入んなくちゃ」

「そっか。あんまり無理するなよ、って無理させた本人が言うなよって思うよな」

「うん、そうだよね」

そんなことを言い合いながら、もう玄関に着いた。

「じゃあ、また明日」

「うん、おやすみ」

挨拶をして、後ろ髪をひかれながらも智恵美の家をあとにした。




「ただいま」

智恵美の家を出て、わずか1分足らずで自宅の玄関を開ける。

「おかえり俊哉。お父さんは今日も遅くなるって。
先にごはん食べる? それともお風呂?」

「あー、先に風呂入る。 今日の飯はなに?」

「今日はカレーだよ。美咲が作ったんだよ」

母親の後ろから、中2の妹が声をかける。

「そっか。それは楽しみだな。…じゃあ、風呂に入ってくる」

俺は美咲に微笑むと、浴室に向かう。

美咲はブラコンである。

兄としては、俺を慕ってくれるから、変な男に捕まらないだろうから安心である。
それに、智恵美以外の女子が俺に絡んでいるのを見ると、相手の女子の邪魔をする。
智恵美のことは、俺と同じように慕っているみたいだから、心強い味方である。









< 15 / 18 >

この作品をシェア

pagetop