ギャップだらけの二人
服を脱いで、シャワーを浴びて髪と体を洗う。

ゆっくり湯槽に浸かると、疲れが抜けていく…感じがする。

ちょっと温めのお湯に浸かりながら考えるのは、ついさっきまで一緒だった智恵美のこと。

…あいつも、風呂に入ってるかな?

…今日、強引にヤリすぎたかな?

…小松が俺に告白するのを間近で見て、どう思った?

少しはイヤだと、感じてくれたかな?

そうだといいな。





風呂から上がってキッチンに行くと、美咲がカレーを温めていた。

「すぐに出来るから、先にサラダ食べてて」

テーブルには、生野菜のサラダと冷奴が用意してあった。

サラダに箸を伸ばすと、すぐにカレーの皿と、麦茶の入ったコップが置かれた。
カレーには、福神漬けが添えられれて。

「どうぞ、お兄ちゃん」

「サンキュー」

俺はスプーンをとり、カレーをすくって口に運んだ。
いつもの、我が家のカレーだ。

「今日、智恵美ちゃんちで何してたの?」

「ん、宿題。英語の宿題、一緒にやった。つうか、教えてもらった」

「そうなんだ。
智恵美ちゃん、英語教えるの上手だもんね。
今年も夏休みの宿題、教えてくれるかな?」

「うん、大丈夫だろう。
それより、ゆっくりごはん食わせろ」

「分かった。いっぱいあるから、たくさん食べてね」

俺は、カレーを3杯食べた。




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