ギャップだらけの二人
私たち4人は、桜華(オウカ)学園高等部2年2組のクラスメイトである。
そして、私と俊哉・理緒と拓斗は幼馴染み。
さらに、私と理緒は親友で、俊哉と拓斗も仲がいいため、お昼休みはいつも4人で男子バスケ部の部室で食べるようになった。
俊哉と拓斗は、バスケ部だから。
なぜ、教室や屋上・空き教室を利用しないかと言うと…
私と俊哉が逃げるため。
何からって…、他の生徒の告白から。

昨年の桜華祭で、俊哉は『ミスター桜華』に、私は『ミス桜華』に選ばれて、それ以来、お昼休みに告白のために呼び出され、ゆっくりお弁当を食べられなくなった。
色々考えて、内側から鍵のかかる男子バスケ部の部室を借りて4人でお昼を食べている。
もちろん、俊哉と拓斗がバスケ部の顧問に許可をとってくれている。

それでも、私たちが教室周りにいると追いかけられるし、休み時間や放課後に告白に来る人も、まだたくさんいる。

私は今、誰とも付き合う気はないし、俊哉も同じだ。
だから、全て断っている。
断りの文句は、私も俊哉も一緒。

『私の(俺の)裏の顔を知っても、私を(俺を)好きだと言えますか?』

私たちの表面しか見ていない大抵の人は、この言葉に怯んで「ごめんなさい」と去って行く。
みんな、その程度の"好き゛なのだ。












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