ワタシの感謝
中学生の私



「悠奈。なんで先に行っちゃったの?」

『え?あ…ごめん』


女は群れる。
1人でトイレも行けない。


「今度はちゃんと待っててよ」

『わかった、ごめんね』


田舎にある中学校。

派手グループ
普通グループ
地味グループ

分けるとこんな感じだろうか。

親友と別れた2年生のクラス替え。
それと共に、私は女特有のグループ分けに巻き込まれた。


「あいつ、本当むかつく」


嫌いとか好きとかそんな話題が1番苦痛だった。

私には、言葉にするほどほど嫌いな人間なんかいない。
好きな人なんかもっといない。

周りへの関心が無かった。


『そうなんだ』


たった1つの言葉を、イントネーションを変えながら会話を繋ぐ。

「前にこういう事あってさぁ」

『そうなんだぁ…』

「それでさー…」

『あーそうなんだ。なるほどねー』

「だからこうしたわけ!」

『そうなんだ!いいじゃん!』


だーれも気づいてないけど。


つまんない奴。

ただ単純にそう思われてるだけだったと思う。



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