〇満月*少年〇
……
鞄を取ろうとすると、手をひいた。
『さっ帰ろっか。』

「あの…鞄…」

笑顔で、『病人が持っちゃダメじゃん?』

あっまたあの笑顔…
あいかわらず可愛いなぁ…私より可愛いかも?


そんなこと思っている…
私はまだ分かっていなかった。

でも分かっていたんだ。
分からないふりをしていただけなんだ。

ひとつ…ふたつの…………………
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