~悪魔執事とお嬢様~


だから、父が、社長がいなくなったから会社が混乱した、のだとは思えない。


最悪はヴィル爺もいる。



「詳しくは知らないけど、尋常じゃない程の
嫌がらせで会社へのイメージが
相当ダウンしたっていってたわ。」



そんなことをするのはライバル会社
ぐらいだろうが、ライバル会社なんて

多すぎてわからん。


しかしそれなら納得だ。


そしてそれなら、会社をたて直せる。



「シリウス、
その首謀者がどこの誰か割り出せるか?

また、わかるならばどの程度の時間を
お前にやればいい?」



「首謀者を突き止める“だけ”
なのでしたら、一時間程いただければ。」



有能すぎて周りに疑われないか
かなり心配なのだが、この際それはいい。


みんな酒を飲んでいるんだし。
(アベノは関心無さそうだし。)



「上出来だな。
では明日、その事について話そう。

酔っては真剣に話もできん。」



私はそう言ってグラスを机においた。


ヴィル爺に
言葉が悪いと叱られそうになったが、
その前にキティが重体になった。



「ううぅ、シャロン、私……も……
ち、ちよぉっと酔っちゃったみたいぃ。」



フラフラしながらキティもこっちに来る。

嘘じゃないのはさすがに分かった。

私にもたれ掛かりながら
ぐったりとしている。


このままじゃ帰らすことも難しそうだ。


しかも私の肩で寝ている。



「………………シリウス様…………」


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