~悪魔執事とお嬢様~
スヤスヤと寝る姿は可愛いが、
とりあえず首の絞め具合が恐ろしかった。
冗談抜きに死ぬかと思うほどだ。
「キティ、起きてくれ。頼む。」
必死で起こしてもキティは爆睡。
シリウスが後になって引き離して
くれたが、起こすのはとても無理だった。
キティの親には手紙を送る。
もちろん早急に届けてくれるよう
手を打った。
キティがベロンベロンに酔ってしまった
辺りからお開きとなり、
全員ここへ泊まることが決定した。
部屋は有り余っているから問題ない。
だが私の方は早い所帰ってほしかった。
理由は……一人になりたかったからだ。
もうそんなこと言っても無理だろうが。
「じゃ、部屋まで案内しますね〜!
マダムエマ。」
「セーラ……。
客人への態度はなんとかならんのか…?」
ヴィル爺が武闘を修行してるせいで
(クィンテットは元々酷い態度だったが)
態度への注意(しつけ)が
なってなさすぎる。
相手がおば様だったから
よかったものの。
お父様はこいつらをどうやって
てなずけていたのか気になる。
考えられるのは接客などはヴィル爺に
任せていたと言うことぐらいだな。
そう考えるとヴィル爺は本当に
苦労したんだな。
「お客様の態度はわたくしが
教えておきますが、お嬢様はまず、
お言葉遣いを直されるよう
お願い致します。
昔から注意しておりますのに……」