咲き誇るものは忍の恋なり
「真、美結達もう行こ?デート♡(気を利かせて4人にしてあげたい.........)」

「そうだな。(4人にしてあげなきゃな。)」

((ついでにあの2人も.........!))

と言って出て行く美結と真。

「えぇ!?デート!?じゃあ海、2人で帰ろっか。」

「あぁ。(真と美結はあの4人に気を利かせたんだろ......でも何で俺と結合とも......?まぁいいか。)」

「じゃーね、お姉ちゃん、冴音、星羅、澄晴!」

「じゃーな。」

「「バイバイ!」」

「ありがとうございます。」

「ありがと.........」

「ありがとな。」

「ありがとー!」

冴音、結糸、澄晴、星羅と別れ、結合と海は病院を出る。美結、真の姿はない。早いことだ。

「桜の季節かぁ.........」

「綺麗だな。」

「この1年、任されてからたくさんのことがあったね。」

「......傷ついて。」

「怒って。」

「喜んで。」

「悲しんで。」

「泣いて。」

「でも......」

「「最っ高に楽しかったっ!!」」

2人の笑い声が桜並木の道に響く。

「結糸、目覚めて良かったな。」

「うんっ!皆生きてて、良かった.....」

「今、お前は幸せか?」

「父上も母さまもいないから寂しいよ。でもね、それ以上に皆がいて、幸せだよ。」

「そうか。結合。これまで悲しかったこと、辛かったこと、傷ついたことがあった分、俺が幸せにしてやる。」

「ん?」

「......絶対今以上幸せにするし、笑顔にする。どんなことがあっても、俺がいる。俺と.........付き合ってくれないか.........?」

「っ!!ありがとう.........泣きそ.........幸せにして下さいっ!海のこと、私が支える!だから海は私を......」

「支える。」

「「どんな時も。」」

また2人の声がシンクロした。思いが重なったからであろう。蕾だった華が未来へと繋がる道に沿って、咲き誇る。
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