咲き誇るものは忍の恋なり
「あっ!」

「どうした?」

「この前ね、倉の巻物の整理してて見つけた歌があってね?忍の男の人とお姫様のことを詠んでるの。その2人の恋を見てた人が綴った物語に入ってた歌でさぁ......」

「あ、俺もそれ知ってる。姫様の心をいかに救うかどーのこーのってやつ。春の和歌のやつだよな。」

「そうっ!えーっと......」

「「

香しき 春の香ほりの する道で

   咲き誇るものは 忍の恋なり

               」」
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