咲き誇るものは忍の恋なり
「理事長!そんな、庇ってもらうほどのことじゃ!それに、みんながあぁやっておもうのも無理はないのに!」

「庇ったのではないですよ?真実を口にした迄です。」

そう言って、理事長は結合に微笑んだ。

"ブー"

『本部より、柏木麗はβ-23の地点にいる模様。至急、救助するように。』

「「「「了解」」」」

「理事長、有り難うございました。」

「いいえ、大丈夫ですよ。」

"スタッ"

「さあ!柏木さんを助けよう!」

「「「り!」」」

急いで、β-23に向かう四人。そして、到着するやいなや、口を開いたのは結合。

「一般人をもまきこんで、しかも誘拐もして、どういうつもりなの!?」

「何が目的なのか、教えてよ!」

叫ぶように言う美結。

「俺らはなぁ、心底人間が嫌いなんだよ。」

それに答えた星羅だった。が、納得できない結合の堪忍袋の尾が切れかかる。

「はぁ?あんたらも人間じゃない!」

「俺らにはある特別な事情があるんだよ!澄晴!こいつを頼む。」

「イヤッ!」

「おぅ、おとなしくしな?w」

「柏木さん!絶対たすける!この命にかえてでも!」

「そんな口を叩けるのも今のうちだ

"ガッ"

美結に向けられた毒刀からがばった結合。

「くっ!美結!大丈…夫…?」

「結合!何でがばったの…!?」

「大丈夫。ハアッハアッ 毒刀だったけど、なれてるから。ハァ!」

「それにしては顔色が悪いようだが?」

「あんたらに指摘されたくないっつの!煙幕!」

"バフンっ"

煙幕で一瞬視界を排除し、そこで鬼火をかける。

「なっ!」

「鬼火。」

"ボワヮッ"

「っ星羅!?平気か!」

「くっ!ちょっと見えなくて…」

「血だらけじゃねーか!」

「大丈…夫。」

「ああ。」

「させるか!」

"ダダダダダダッ"

致命傷をおった星羅。彼を運んでいる、紫音に真が手裏剣を打ち込む。

「…星羅、重い。これでいっか。」

手近にある木の棒を持った紫音。

"ヒュウウウ…カッカンッ"

木の棒を回転させて手裏剣を弾き飛ばした紫音。

「!?嘘だろ?」

「よっと…」

"ダッ"

重そうに星羅を持ち上げどこかへと跳んでいく紫音。

「いかせないよ!」

美結が止めにかかるが

「邪魔」

"ドカッ"

蹴られて吹き飛んでしまう。

「っ美結!!」

「大丈夫だから…結合、集中だよ」

「っ!うん…!」

美結の言葉に敵の方を向く結合。

「行かせない…ここからは…絶対に!鎌鼬!!」

結合が一番得意とする術をかける。

「げほっ!」

一回目はすっとよけた紫音。…しかし星羅を担いでいて俊敏さに劣ったか、二回目はくらってしまう。そしてそこにすかさず海が手裏剣を打ち込み…、とどめを…"バキッ"させなかった。

「何っ!!」

紫音がよけたのだ。あんなに苦しんでいたのに…

「弱いね…」

「今っ!何て言った?私の仲間に…何て言ったかって聞いてんだよ!!」

"ゾワッ"

また、結合の周りが殺気立つ。この娘には、なにがあるのだろう。この量の半端ない殺気と気迫…12歳とは思いもしないだろう。




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