咲き誇るものは忍の恋なり
「私、日下部 結合っていいます!」

「美結は一ノ宮 美結です!...何か美結美結言っちゃった......」

「日下部さんに、一ノ宮さん...?あ!あの、この学校の有名人の方ですね!」

紫音は反応する。

「「あ...それですか...」」

「あ、嫌な気持ちにさせてしまったのならすみません。...ただ、ホームページなどにものっていましたので」

二人の暗い空気を察したのか、紫音がすぐに謝る。

「大丈夫!...紫音先輩って、すごい点でここに入ったんですよねー!」

「いえ...そんな言われるほどではありませんので...」

「そーですかー?」

わいわいと話す結合達。談笑していると、

「そこ!廊下の通行の邪魔!話すならもっと奥に入ること!」

いきなりの怒声。

「は、はい......」

生徒の1人はたじろいだ。

「?あの方は?」

紫音が不思議そうに結合に問う。

「あー......風紀委員長で、3年の周 遥先輩。」

「風紀委員長の先輩......」

厳しそうなオーラを放ち歩いてきたのは周 風紀委員長。

「!!またあなたね日下部さん!!」

「わ......」

「スカートが短い!先輩には敬意を持って敬語で接する!菱川中校則、第二条、第百二十五条に反する!これで通算195回目の違反通告!」

ビシッと効果音がつきそうな勢いで言った周委員長。

「校則まで...」

「はい...」

周委員長の特技は暗記。なんと、校則......第二千三百五条まである長文を全て覚えている程だ。ちなみに、全生徒のデータも頭に入っているらしい。

「すみませーん。」

結合は大して悪びれずに言った。
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