咲き誇るものは忍の恋なり
「紫音先輩!早くお昼食べよー!」

「はい。」

「今日も玉子焼ちょうだい!」

「いいですよ。結合さんは玉子焼大好きですね。」

紫音の弁当箱から玉子焼をとる結合。

「んー、紫音先輩の玉子焼、なんだか懐かしい味がするんだよね!」

「......懐かしい味、ですか......?」

「うん!......ずっと前に死んじゃった母さまの味に似てるんだ。」

悲しそうに笑う結合。

「す、すみません!嫌なことを......」

「ううん、大丈夫!あ、ほんとおいしい!」

話を逸らすように結合は言った。

「ありがとうございます。...ごちそうまでした。」

「えっ、早い。やっぱ早すぎ!」

「早い!」

あっという間に紫音が弁当を食べ終わり、

「「ごちそうまでした!」」

それに負けじと結合と美結も綺麗に完食する。

その時

“ドガァァァンッ!!”

「えっ!?」

「何!?」

大きく校舎が揺れ、大きな音が響いた。

「え......何が......!?」

「!紫音先輩落ち着いて!私達が守るから!」

「は、はい......。」

何が起きたのかと怯える紫音を結合が落ち着かせる。

「校庭が騒がしいよ!ここじゃ危ないし、外に行く?」

「...そうだね!紫音先輩、こっち!」

「は、はい......」

走り出す3人。......もちろん、結合と美結は紫音のために速さは抑えてはいたが。

「......え......!?」

「嘘!?今日は何もないだろうって!」

校庭に出た2人は絶句した。そこに、海と真が合流する。

「あぁ......。父さんの予想が、外れた。」

「まさかここで、破壊活動がおこるなんてな...」

なんと、そこには冴音と星羅がいたのだ。
< 62 / 106 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop