咲き誇るものは忍の恋なり
その瞬間だった。

「ぐっ.........!」

何者かが紫音を気絶させ、攫って行った。それと同時に、ツルとそれを取り囲む風が消えた。冴音と真の攻防もとまる。奇跡的に、2人は無傷に近い。

「紫音......?」

呟いた冴音も、先程の者と似た者に気絶させられ、攫われてしまう。突然起こった出来事に周りが驚きの色に染まる。

「......!行こう!」

はっと我に返った結合が呼びかけた。

「「もちろん!」」

他5人と、結合の心が重なった。

「!いた......!」

結合ら6人の速さで、先程の2人をすぐに見つけられた。

「あの動き......。結構素人だな。まぁ、一般人に比べれば良いものだが。」

澄晴が冷静に情報を読み取る。

「あぁ。少なくとも、忍では無さそうだな。」

続いて海も言った。

「とりあえず今は追おう。」

「「り!」」

結合の指示に言葉を重ねた美結、海、真。それを見て

「「しーっ!」」

と他3人が静かにという意を示した。3人は口をつぐみ頷いた。

「......あ、何か建物入った。」

「.........入ってみるか。」
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