咲き誇るものは忍の恋なり
「また逃げられた............!」

結合が悔しそうに言う。

「.........違う。」

澄晴が呟く。

「え.........?」

「何が違うんだ?」

美結と真が聞いた。澄晴は

「冴音があんな隙のある結合に暗器を仕掛けたのに、それを止めるなんて異常だ。それに紫音への接し方.........あれはかなり怒っているか.........いや、もしかしたら焦っているのかもな.........」

と答える。そして

「確かに、あそこで冴音が引くなんて珍しいもんな!」

と星羅が付け足した。

「ってことは.........」

結合が話し始める。

「もしかして冴音の心に私達の言葉が響いてるってこと!?」

興奮気味の結合。

「いや、その可能性があるだけで.........」

「でもけっこーありえねぇか?あんな冴音見たことねーし!」

少し否定する澄晴に対し、星羅は前向きだ。

「そっかあ......美結達の言葉で......」

「もうちょっとでこれも終わらせること、出来るかもな。」

美結と真が期待し始める。

「まずは今、あの2人をどうにかしよう。」

海が現実へと引き戻す。

「「り!!」」

いつも通り重なった返事が響いた。
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