車椅子ジャンプ
大会の帰り道



私は歩き慣れた近道の道を歩いていた

だが…
私の目の前には道路の隅に車輪が挟まり
ガクガク言っている車椅子の人がいた

私はその人の後ろ姿に見覚えがあった

さっき見た車椅子の大会に出て一番ボールをたくさん持ってパスを繋げた人がいた


ガクガク

よく見るとひじがほんのり赤くなっている
挟まっている部分をなんとかしようと何回もやったのだろう

あの人の試合が終ったのが1時頃
私が試合をして今が…4時…4時間も頑張っていたのかと私はびっくりしたそしていてもたってもいられなくなり

グッ

っと
後の車椅子の取っ手を掴み引っ張った
茶髪で…ほんのりジャンプーの香りがした


「!?」
いきなり動いたから驚かせたみたいでした
「手伝いますよ!!大丈夫ですか?」
「あ…ありがと」
ちょっと控えめに言われたあなたの一言が…私に…
「いいえ」




恋をしたの

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