窓の外は晴れ
可愛い系…
裕「あー…しかし、瑞乃さんのマネージャーさんおもしろいね」
沢山笑った円衣裕太は深呼吸をした
美「…なんか、ありがとうございます。」
裕「ん?何が?
…あ、でも俺、瑞乃さんこれから売れると思うな。いくつ?」
美「21歳です」
裕「俺と近いんだね!ちなみに俺は23歳…てか敬語やめない?こんなに歳近いのに」
美「んー…うん。」
裕「瑞乃さんはなんで芸能界に入ったの?
俺は友達が勝手にオーディションに応募してて、でもまさか受かると思ってなくて暇潰しで行ってみたら受かっちゃって…」
円衣裕太の顔が少しだけ暗くなった
この人は割と自分の事をよく話す
明るくて人懐っこくて、本当に犬みたいな人だ
美「…もしかして後悔してる?」
裕「…ここだけの話。少しだけ…
芸能界は少し興味があったけど、正直…やりたい仕事はあったしまだまだ友達とも遊びたかった。
幸せな事なんだけど、仕事が忙しくなって、本職にするつもりは無かったのに気付いたら戻れないくらい有名になってて…
オフの日に街を歩けば大混雑が起きて何処に行っても握手に写真…
友達も会えば知り合い分のサインを頼んでくるし…」
美「そうなんだ…休みもゆっくり休めないねそれじゃ…」
裕「…ってごめん!何、俺初対面の人に愚痴ってるんだろ…疲れてるのかな?本当ごめん
なんか瑞乃さん凄い話しやすくてペラペラ不満が出てきちゃった」
美「話くらいならいくらでも聞きますよ。口は硬い方ですし」
裕「…ありがとう。
でも俺もそろそろ自覚を持たなきゃなって思ってるんだ。こんなに仕事をもらえて、有名にさせてもらって凄い事なんだって。
やりたかった事は諦めて、芸能界に腰を据える覚悟と自覚を。俳優を好きになろう…って。」