窓の外は晴れ
美「…だから私、絶対にこの恋を守るって、絶対に売名行為なんかに利用しようとしてる事務所のネタになんかさせないって…守るって…決めたのに…私は何一つ守れなかった。
なんにも残ってない…裕太もズタズタに傷つけた
裕太の最後の顔、今でも忘れられない…
あんなに悲しそうで…怒ってた…私の事を信じなかった……」
紗「守ろうって思ったんだ…
だけど、記者に撮られたんだね。
それを事務所が良いように利用した…」
美「今でも後悔してる
裕太への気持ちに気付いた時に…そこでやめておけば…ここまで気持ちが膨らむ事も無かったし…裕太を傷つける事だってなかったのに…」
紗「後悔してるのはそこ?」
紗保さんは長い髪を掻きあげていった
紗「後悔してるのは…裕太に今、本当の事を伝えてないって事じゃないの?
本当に好きで好きで…ご飯も食べれないくらい、仕事も出来ないくらい病んでてこんなに目を腫らして泣く程、裕太の事が好きなんじゃないの?!」
紗保さんのその言葉に私は声を出して泣いた。
それを見た紗保さんは私を抱きしめる
紗「どうするかは自分で決めな…
裕太の将来とか、自分のこれからの事とか…関係ないよ…それだけ好きになれる相手がいるのに…このままでいいの?!」
美「…紗保さん。私もうこれ以上掻き回したくない。
充分懲りたの…これ以上、波が立たないならこのままでいいと思ってる…だから泣いてるの…
裕太には早く私を忘れてもらう…それを今は願ってる…」