窓の外は晴れ
美「やりたかった仕事って?」
裕「…ラーメン屋になりたくて。
あ、笑わないでくれよ?」
美「ラーメン好きなの?」
裕「離婚した親父がラーメン屋やってるんだけど、凄いうまくて…継ぎたかったんだ」
美「そうだったんだ…偉いね
お父さんのお店継ごうだなんて」
裕「…ま、お袋は反対してるけど
あんな男のラーメン屋なんか継ぐな!ってね。
だからお袋は、俺がこの仕事をしてるのを喜んでる…
俺が有名になる度にお袋は笑う
それが親孝行になるんなら…それもアリかなって…」
美「芸能人って結構お店やってる人いっぱい居ない?
落ち着いたら、いつか円衣さんもお店継げばいいじゃん!」
裕「…そうだよな!それもそうだよな。それまで頑張るしかねぇな!」
円衣裕太はにっこり笑うとお礼を言った
お礼を言われるような事、なにもしてないのに…
これから円衣裕太の事を利用しようとしている私に、円衣裕太はなんの警戒心も見せずに初対面の私に打ち明けてくれた。
それがすっごい歯痒くて…
なんだか辛かった
裕「…瑞乃さん?」
美「…あ、ごめんなさい。
ボーっとしてて…あのもし良かったらこれからも仲良くしてくれませんか?」
裕「勿論だよ」
美「連絡先とか…聞いたらまずいですよね…」
" 連絡先" それを聞いた瞬間に円衣裕太の顔色が変わった。