窓の外は晴れ
裕「…俺、マネージャーから連絡先の交換はしちゃいけない。って言われてるんだ…
まだ、恋愛は勿論、話題(スキャンダル)を自分から作るのは絶対にいけないって言われてて…
連絡先交換なら、マネージャー同士がするって…」
美「…そ、そうだよね
超人気俳優だもんね!ごめん
私みたいなぺーぺーがでしゃばっちゃって…」
室内に気まずい空気が流れた
さすが人気俳優
しっかりマネージャーに連絡先交換は禁止されていた。
あー、失敗した…
でも円衣裕太に迷惑はかけたくない
ちゃんと夢があって良い人だし私もファンになった。
だから応援したいし…私は所詮、ここまでの女だったって事…
潔く芸能界から足を洗おう
佐々木さん、謝ったら許してくれるかなぁ
6年間もごめんね…
無駄な時間を使わせちゃって…
裕「あの…。」
美「はい?」
裕「…俺も瑞乃さんと連絡先交換したいんで…誰にも、 マネージャーにも内緒で…交換してもらえる?」
美「………」
照れた様にはにかむ円衣裕太は、携帯を手に持ってこちらを見て笑っていた
罪悪感で押し潰されそうになった私は、必死でその顔を隠しながら連絡先を交換した
裕「ありがとう瑞乃さん
また俺の愚痴聞いてね!」
美「こちらこそ…ありがとうございます。なんかすみません…」
裕「改めて聞いたのは俺の方だから。絶対に内緒だからね?」
初対面とは思えない距離感
逆に仕組まれてるんじゃないかと思う程、面白いように進む展開…
出来る事なら、円衣裕太と普通に友達になりたい。
普通に連絡を取りたい…
普通に接していたい
そのタイミングで佐々木が入ってきた
佐々木が入ってきた事で円衣裕太は素早く携帯をしまい私から顔を背けた
佐々木がさりげなくアイコンタクトを送ってきた
そうだ、これは私が売れる為の仕事…
私は主役で円衣裕太を落とすの…
仕事、仕事…この気持ちは演技
この感情は、全てが偽物…