窓の外は晴れ
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電車を乗り継ぎ、着いた場所は、新潟県の苗場。


一歩電車から降りると一面の真っ白な雪景色が広がっていた。
東京で滅多に見る事も出来ない雪が当たり前のようにこんなに積もってるだなんて…

初めての積雪道を恐る恐る滑らない様に1歩1歩と進んでいく。




東京は暑かったんだな…
そう思う程、 新潟はとても寒いところだった


しわくちゃの紙切れには、円衣裕太のオヤジさんが書いてくれた住所が記されていた。

私はその紙切れを握り締めながら住所を確認しながら進んでいった







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美『新潟県?どうして裕太は、新潟県に居るんですか?』



父『俺のラーメンの味をどうしても伝授したいって言うから、嫌々、本当~に嫌々だけど教えてやったんだよ』



美『それが新潟県と関係があるんですか?』



父『俺の実家が新潟なんだよ。
それで隠し味ってのが「大久保」って言う酒を、絶妙なバランスで混ぜてるんだ』



美『隠し味は……お酒?』



父『それを聞いたあいつ…
新潟に修行に行くとか言い出してよ。今じゃ向こうでいっちょ前に店持ってるみたいだけど』




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ラーメン屋の住所と、住んでいるところの住所を教えてもらった

私は近い方の住所、住んでいる方から訪ねてみようと思っていた


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