窓の外は晴れ
円衣裕太からLINEが来ていた
忙しいのに、合間合間に必ず連絡をくれる優しさにホッコリする
裕{美織~会いたい
私も本当に会いたいよ
何処で会っても堂々と手を繋いで歩きたい。名前で呼び合いたい
普通のカップルになりたい…
私{私も。あ、私ドラマ出演決まったんだ!
主役ではないけど面白そうな役!
私{頑張らないと!それに今週は3本もテレビに出れるんだって!速く裕太に追いつきたいよ。
ふぅー……
ゆっくり深呼吸をして台本を見る。
私の役は、主役の事が大好きで、主役とヒロインの恋次を邪魔する役だった
もし、円衣裕太が私の彼氏じゃなくて他に良い人が居たら、私はその恋を邪魔するかな?
私が売れれば…きっと佐々木も、もう売名行為、だなんて言わないかもしれない。
いつか、円衣裕太との交際を事務所に認めてもらえる日が来るかもしれない
私は穴があくほど台本を読み返し何度も何度も演技の練習をした
全身鏡の前で一人で振りも入れながら、どうしたら感情が入るか思いが伝わるか…
邪魔をする時はどうしたら憎くて嫌らしい女に見えるか…
何度も何度も繰り返し練習した
時には佐々木にも相手役になってもらい練習に付き合ってもらった
佐「最近の美織は、本当に見違えるように女優になってきたな」
佐々木も嬉しそうだ。
大丈夫、このドラマで成功すれば
売名行為だなんて…
…その為だけに必死に頑張った