窓の外は晴れ





ドラマの楽屋で待機していると佐々木が入ってきた




佐「美織、本番前に悪いんだけどニュースの取材来てるんだ。
ヒロイン役が紗保に変わった事で最強タッグってまた記者が騒いでて…ドラマの宣伝にもなるし、ドキュメントみたいな感じで少しコメント欲しいみたいなんだけど」



美「いいよ」



佐「じゃあ本番前の少しの時間になるから、10時前にはカメラ入れてもらってその後そのまま撮影って事でいいのかな?確認してくるから待ってて」



美「はーい」





今後の宣伝用のドキュメント番組も、ニュースのネタにも番宣の為のゲスト出演もぎっしり予定が詰まっていた

それがヒロイン役が紗保さんになった事で、このドラマが盛り上がる事は間違いない




まだまだな部分もあるけど、今ではA社の紗保かB社の美織。って言われるくらいに、食事会から私達は漠然と世に名前が知れ渡った

最強タッグと言われても何らおかしくない。

確かに若手で、売れてきたばかり。大御所や定番女優には適わないが、若手という部類では敵は居ない程に成長出来た



私はこのまま突っ走るつもり
そして、ヒロイン役に名乗り出てきた事

…紗保さん。
あなたからの宣戦布告と受け取る





佐「美織、確認とれた!今紗保のコメント撮ってるらしいからその後にちょっと撮って、それで直ぐドラマ撮影だから!よろしく」





その後、楽屋にやってきたカメラに軽く見所を説明し、一連の流れを撮影するといよいよドラマの撮影の時が来た

初ドラマ出演…少し緊張もするがそれは紗保さんだって同じ事

落ち着く為に円衣裕太を思い浮かべた
想像の中で彼は優しく笑っていた…




美「よし……」



私は楽屋を後にし現場入りした


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