窓の外は晴れ
下を向いたままの私は、ネガティブな発想しか無かった
あぁ~やっぱこんな汚い手編みマフラーなんか引くよね…bottegaだけにしとけば良かった…
裕「美織」
円衣裕太に話しかけられ私は恐る恐る顔をあげた
顔を上げると、目の前には私の編んだマフラーを首に巻き付けにっこりと笑う円衣裕太の姿があった
美「あの…」
裕「美織!これ超あったかい…
手編みだよね?忙しいのにわざわざ俺の為に作ってくれたの?嬉しすぎて泣くわ。大事に使うから…このマフラー、一生大事に使うから……」
そうマフラーを抱きしめながら言った円衣裕太の目からポロポロと涙が溢れた
心の奥がキュンっていうか…握り潰される感じがして、こんなマフラーなだけでこんなに泣く程喜んでくれる円衣裕太を、私は更に好きになった
今日だけでこんなにも円衣裕太の事をもっともっと好きになれた
出逢ってから今日まで沢山色んな事があったね…
会えない日々に不安を覚えた
忙しさに潰されそうな日に自信を無くした
会いたい時に会えない関係に、涙した夜が何度あっただろう
沢山悩んだね
沢山ぶつかってきたね
必死で芸能界にかじりついてきた1年間…沢山助けてくれたね…
いつだって心の隣には裕太がいたよ
裕太の心の隣には私がいたつもり
ここまで来るのに辛い事もあった分、沢山笑って好きが増えて、学ぶ事も多くて…
私達もう大丈夫だよね?
もうこれから先、何があっても離れる事なんてないよね。
沢山壁を乗り越えて今、一緒にいるんだもん
私達もう大丈夫…