迷走女に激辛プロポーズ
矢崎恭吾は俗に言うITオタク。仕事に関しては、文句無しのパーフェクト人間だが、それ以外は問題だらけの難有り男。付いたあだ名は『ゴミ男(お)君』
「そりゃあ、お兄様は三男だし、養子に出ようと思えば出られる身ですよ」
百合子はオペレーターを飲み、腕を組む。そして、ブツブツ呟き始める。
「でも、仕事モードになると何日もお風呂に入らないし、お洋服は季節毎に三着を着回しだし、第一、仕事以外興味無しだから、白鳥様のことだって知らん顔だったし、そうよ、あのボサボサ髪の奥の顔がたとえ美形でも、血も涙も無いとはあのことよ。やっぱりダメ。ダメよ! ダメダメ!」
我々にも聞こえる大きな独り言で分かった。
彼女は佑都の件で兄の恭吾に相当恨みを持っているのだと……。
百合子は両拳でテーブルをドンと叩き、それから遥香の手を握る。
「私としては、結婚できないお兄様が帝ッチと結婚できたら、とってもハッピーです。ですが、結婚はボランティアではありません! 帝ッチが不幸になるのは耐えられません! お止め下さい!」
怒鳴るように言ったかと思うと、グスンと鼻を鳴らし、声を上げ泣き始めた。
コヤツ、怒り上戸の泣き上戸だったのか……?
「そりゃあ、お兄様は三男だし、養子に出ようと思えば出られる身ですよ」
百合子はオペレーターを飲み、腕を組む。そして、ブツブツ呟き始める。
「でも、仕事モードになると何日もお風呂に入らないし、お洋服は季節毎に三着を着回しだし、第一、仕事以外興味無しだから、白鳥様のことだって知らん顔だったし、そうよ、あのボサボサ髪の奥の顔がたとえ美形でも、血も涙も無いとはあのことよ。やっぱりダメ。ダメよ! ダメダメ!」
我々にも聞こえる大きな独り言で分かった。
彼女は佑都の件で兄の恭吾に相当恨みを持っているのだと……。
百合子は両拳でテーブルをドンと叩き、それから遥香の手を握る。
「私としては、結婚できないお兄様が帝ッチと結婚できたら、とってもハッピーです。ですが、結婚はボランティアではありません! 帝ッチが不幸になるのは耐えられません! お止め下さい!」
怒鳴るように言ったかと思うと、グスンと鼻を鳴らし、声を上げ泣き始めた。
コヤツ、怒り上戸の泣き上戸だったのか……?