迷走女に激辛プロポーズ
「本能の赴くまま、こうガバッと……」
「それは盛りの付いた獣だ」
清香の言葉半ばで、佑都が続ける。
「悩むのが人間だ。だが、感情が絡まり過ぎると蟻地獄のように這い出せなくなる。そんな時は、一度気持ちをリセットして初期の素直な気持ちになると案外スッキリ進めたりするぞ」
「白鳥課長のように……かしら?」
清香は赤い舌で口の横に付いたクリームを舐め取りながら、私に視線を向け見つめる。
まただ、全身が硬直する。どうやら条件反射になってしまったようだ。
「竜崎課長、だからコイツにちょっかい出すの止めて下さい。貴方はもう少し悩んで行動して下さい」
佑都はヨシヨシと頭を撫で、石化した私の口にプリンを一匙すくい入れる。
「フーン、白鳥課長ってば、そんなこともするのね」
「エエ、クールだとばかり思っていましたが、楓様には甘々なんですね」
清香と遥香は顔を見合わせ、小悪魔の笑みを浮かべる。
二人に弄られているのは分かるが……何かどうでもいい。変だ、どうしたのだろ……。
大好きな社食プリンなのに……一個百二十円もする宝玉卵を使ったシェフ特製『宝玉プリン』なのに……甘さは感じても美味しさが感じられない。今日一番のショックかも。
「それは盛りの付いた獣だ」
清香の言葉半ばで、佑都が続ける。
「悩むのが人間だ。だが、感情が絡まり過ぎると蟻地獄のように這い出せなくなる。そんな時は、一度気持ちをリセットして初期の素直な気持ちになると案外スッキリ進めたりするぞ」
「白鳥課長のように……かしら?」
清香は赤い舌で口の横に付いたクリームを舐め取りながら、私に視線を向け見つめる。
まただ、全身が硬直する。どうやら条件反射になってしまったようだ。
「竜崎課長、だからコイツにちょっかい出すの止めて下さい。貴方はもう少し悩んで行動して下さい」
佑都はヨシヨシと頭を撫で、石化した私の口にプリンを一匙すくい入れる。
「フーン、白鳥課長ってば、そんなこともするのね」
「エエ、クールだとばかり思っていましたが、楓様には甘々なんですね」
清香と遥香は顔を見合わせ、小悪魔の笑みを浮かべる。
二人に弄られているのは分かるが……何かどうでもいい。変だ、どうしたのだろ……。
大好きな社食プリンなのに……一個百二十円もする宝玉卵を使ったシェフ特製『宝玉プリン』なのに……甘さは感じても美味しさが感じられない。今日一番のショックかも。