迷走女に激辛プロポーズ
そんな私に追い打ちを掛ける清香。

「公開恋愛って、皆に受け入れられたらいいけど逆は悲惨よ。もうしちゃった人たちには今更だけど。頑張ってね、子猫ちゃん」

ジワリジワリ締め付ける清香の口角がゆっくり上がるが、その目は笑っていない。

この人、本当に何がしたいのだろう。何か私に恨みでもあるのだろうか。全く意図が掴めない。

オカルト映画よりも怖いこの人を誰か何とかしてよぉ、と心の中でシクシク泣きながら、少しでも我が身を守るため、背もたれ部分に身を逃す。

「本当、Sですね。好きな子苛めですか? どれだけお子チャマですか」

そこに助っ人現る。

「お止め下さい、その顔怖いですから」

遥香はヤレヤレと溜息を付き、そして、優しくフォローを入れる。

「楓様、心配ご無用です。韓国のモデルと女優のカップルは、公開恋愛した後、国民的素敵カップルになりましたから」

だが、助っ人はやっぱりあっち系の宇宙人だった。
そういえばこの娘、今、韓流スターに嵌っていると言っていた。

私は素敵カップルになるより、平和な日常で美味しくプリンが食べたい。
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