迷走女に激辛プロポーズ
「今すぐ、病院へ行こう!」
「なぜに?」
驚いた表情の佑都。
脈絡無く、いきなりこんなことを言われたら当然だろう。
「だって変だ! 佑都、おかしい!」
違う、本当に変なのは、おかしいのは……私だ。
頭がクラクラする。目の前が霞む。この場から消え去りたい。
「お前……」佑都が額に手を当てる。
「刺激を与え過ぎたみたいだ。キャパオーバー。あと頼んでいいか。早退する」
「あらあら、知恵熱? 子猫ちゃんってば、やっぱり純情可憐な乙女ね」
「はい、食器はちゃんと片付けておきます。白鳥課長のお仕事用ナンバーにご連絡の上、楓様のお荷物、お届けに上がります」
遥香の言葉が終わると、フワッと体が浮く。どうやら抱き上げられたようだ。
巷で言う“お姫様抱っこ”で間違いないだろう。
初体験だとか、憧れのシチュエーションだとか、重いから止めろとか、そんな感慨は一切無い。ただ、もうどうでもいい。
耳をつんざく悲鳴を遠くに、私は意識を手放した。
「なぜに?」
驚いた表情の佑都。
脈絡無く、いきなりこんなことを言われたら当然だろう。
「だって変だ! 佑都、おかしい!」
違う、本当に変なのは、おかしいのは……私だ。
頭がクラクラする。目の前が霞む。この場から消え去りたい。
「お前……」佑都が額に手を当てる。
「刺激を与え過ぎたみたいだ。キャパオーバー。あと頼んでいいか。早退する」
「あらあら、知恵熱? 子猫ちゃんってば、やっぱり純情可憐な乙女ね」
「はい、食器はちゃんと片付けておきます。白鳥課長のお仕事用ナンバーにご連絡の上、楓様のお荷物、お届けに上がります」
遥香の言葉が終わると、フワッと体が浮く。どうやら抱き上げられたようだ。
巷で言う“お姫様抱っこ”で間違いないだろう。
初体験だとか、憧れのシチュエーションだとか、重いから止めろとか、そんな感慨は一切無い。ただ、もうどうでもいい。
耳をつんざく悲鳴を遠くに、私は意識を手放した。