狼上司の不条理な求愛 -Get addicted to my love-
3 束の間の恋心
『悪い赤野。ちょっと急用が出来た。ここの最上階に社員食堂があるから…オマエ、そこでコーヒーでも飲んで、30分後にここに戻って来い』
千円札を渡されて、
彼にそう耳打ちされた私は、
5階の食堂でコーヒーを頂いていたのだが…
う~~む。
しかしさっきの女(ヒト)、
“カノジョ” だったのかなぁ。
まああれだけの美形だ。
カノジョくら居ても全然不思議はない。
でもさあ?
大神さんのカノジョにしては
オトナシイというか野暮ったいというか……
何て言うか、あれはないよな~。
お化粧が古臭くて濃すぎだし、
服装だいぶチグハグだし。
あれならまだ私の方が……
はっ、
私ってば、見ず知らずの人に何てシツレイな!超性格美人かも知れないじゃないか。
これってもしかして……嫉妬?
きっとそうだ!
やっぱりコレ、恋だね恋。
私ってば恋するオトメ?
なーんてね。
バカなコトを考えているうちに、
壁時計が約束の30分を指していた。
…そろそろ時間だ。
私は席を立ち、中庭に向けて出発した。
だが___
もしこの時、食堂の壁時計が10分早い時を示していなければ。
私のこれからの未来は、
ホンの少しだけ変わっていたのかもしれない。
千円札を渡されて、
彼にそう耳打ちされた私は、
5階の食堂でコーヒーを頂いていたのだが…
う~~む。
しかしさっきの女(ヒト)、
“カノジョ” だったのかなぁ。
まああれだけの美形だ。
カノジョくら居ても全然不思議はない。
でもさあ?
大神さんのカノジョにしては
オトナシイというか野暮ったいというか……
何て言うか、あれはないよな~。
お化粧が古臭くて濃すぎだし、
服装だいぶチグハグだし。
あれならまだ私の方が……
はっ、
私ってば、見ず知らずの人に何てシツレイな!超性格美人かも知れないじゃないか。
これってもしかして……嫉妬?
きっとそうだ!
やっぱりコレ、恋だね恋。
私ってば恋するオトメ?
なーんてね。
バカなコトを考えているうちに、
壁時計が約束の30分を指していた。
…そろそろ時間だ。
私は席を立ち、中庭に向けて出発した。
だが___
もしこの時、食堂の壁時計が10分早い時を示していなければ。
私のこれからの未来は、
ホンの少しだけ変わっていたのかもしれない。