狼上司の不条理な求愛 -Get addicted to my love-
「カレシ、欲しいんだったよな?」
彼が落ちてきた私の後れ毛を耳にかけた時、耳朶に右手が触れた。
途端、ビクッと身体は敏感に反応し、私は再びギュッと目を瞑った。
「そこっ…駄目です」
「え、ここ?」
彼は分からないふりをして、耳朶を軽く食む。
「ひゃっ…」
自分じゃないみたいな私の変な叫びに、彼は満足げに、甘いテノールを響かせた。
「そう、色気は…経験。業務外指導、受けてみる?」
身体が痺れる。
ああ、そうか。
『気を付けなさい』…水野さんが言ってたのは、これだ。
小動物的な私の本能も
『危険デス、お逃げなサイ』
と警鐘を鳴らしている。
解っている。
解っているのに、どうしようもなく止まらない。
理性はあっさり押し負けた。
「ホテル、戻るか?」
勝ち誇った彼の囁きに、私は小さく頷いた。
「ん……」
彼が落ちてきた私の後れ毛を耳にかけた時、耳朶に右手が触れた。
途端、ビクッと身体は敏感に反応し、私は再びギュッと目を瞑った。
「そこっ…駄目です」
「え、ここ?」
彼は分からないふりをして、耳朶を軽く食む。
「ひゃっ…」
自分じゃないみたいな私の変な叫びに、彼は満足げに、甘いテノールを響かせた。
「そう、色気は…経験。業務外指導、受けてみる?」
身体が痺れる。
ああ、そうか。
『気を付けなさい』…水野さんが言ってたのは、これだ。
小動物的な私の本能も
『危険デス、お逃げなサイ』
と警鐘を鳴らしている。
解っている。
解っているのに、どうしようもなく止まらない。
理性はあっさり押し負けた。
「ホテル、戻るか?」
勝ち誇った彼の囁きに、私は小さく頷いた。
「ん……」