狼上司の不条理な求愛 -Get addicted to my love-
灰色の中でただ1人
完璧にスーツを着こなす彼は
大神秋人(おおがみ あきと)。
 
2年前、たった26歳の時に
同期生の一番乗りでリーダー格に昇進し、
出世コースに乗ったエリート社員だ。

怜俐な切れ者と評判で、将来性大いにアリの有望株、
技術職が多いこの課の中では、彼だけが総合職のいわゆる幹部候補生。

それだけではない。

顔良し・スタイル良し・センス良しときて、ウワサでは社内『ピーーーーーー…したい男』ランキングで常にトップ10を誇っている(らしい)。

しかも、声がいい。
良く通る響きわたるようなテノールは、
私の胸に響いてならず、怒鳴り声でさえうっとりしてしまう程。
(そしてまた叱られる)

え、ならいいじゃない。
そんなの灰色とは言わないデショ?

イヤイヤ、そうではございません。

冒頭でもご覧の通り、

ヤツの正体は見た目は天使、内面アクマの超外面腹黒男。

こと直属の部下である私へのドエスっぷりは、生半可ではないのです……
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