狼上司の不条理な求愛 -Get addicted to my love-
ムグムグ……
「…………」
「ね、美味しいでしょ?甘~いお味が広がって。“絹の口どけ”、この春新発売ですよ」
ニッコリと笑った私に、彼は何とも言えない、ムッとしたようなホッとしたような奇妙な顔をした。
「……ご馳走さま……オマエってさ」
「ん?」
3口目を頬張りながら、私は憮然とするカチョーを見上げた。
「無防備ってか、警戒心とか……全くないのな」
「ムボウ?ケイカイ?」
何のことだろう、今日のカチョーは変なことばっかり言う。
「……何でもない。食い終わったか、電気消すぞ」
「わわっ、ちょっと待って」
慌てて残りを掻き込み、バッグを掴んで席を立った時だった。
私はまたもや油断した。
突然、彼は私の間合いに入った。
頬をプニッと人指し指で、軽く突く。
「……ここ、付いてるよ」
「カチョ…?!」
あっと言う間も無かった。
彼は、耳にかかった後れ毛をその指で掻き分け、右頬に唇を寄せると、軽くチュッと吸い上げた。
「ひゃ…」
柔らかな余韻が…仄かに熱い。
「…………」
「ね、美味しいでしょ?甘~いお味が広がって。“絹の口どけ”、この春新発売ですよ」
ニッコリと笑った私に、彼は何とも言えない、ムッとしたようなホッとしたような奇妙な顔をした。
「……ご馳走さま……オマエってさ」
「ん?」
3口目を頬張りながら、私は憮然とするカチョーを見上げた。
「無防備ってか、警戒心とか……全くないのな」
「ムボウ?ケイカイ?」
何のことだろう、今日のカチョーは変なことばっかり言う。
「……何でもない。食い終わったか、電気消すぞ」
「わわっ、ちょっと待って」
慌てて残りを掻き込み、バッグを掴んで席を立った時だった。
私はまたもや油断した。
突然、彼は私の間合いに入った。
頬をプニッと人指し指で、軽く突く。
「……ここ、付いてるよ」
「カチョ…?!」
あっと言う間も無かった。
彼は、耳にかかった後れ毛をその指で掻き分け、右頬に唇を寄せると、軽くチュッと吸い上げた。
「ひゃ…」
柔らかな余韻が…仄かに熱い。