太陽の下で

いつまでも

いつのまにかあの日から、かれこれ一週間立っていた。
同じ学年ということは確かなのに一週間1回もあってないのだ。
なんとなく悲しい。
でも、これも恋なんだって思えばいつも私の胸の中はワクワクとドキドキで満たされていた。

「わっ……。」

突然誰かが私にぶつかってきた。

「誰…？」

恐る恐る顔を上げると見覚えのある顔が見えた。


（あの紳士✨）


「あっ！ごめんごめん！おう！久しぶり！あの時の女だな♪」

「あっ…あはは…」

「俺、舞園あおば（まいぞのあおば）よろしくな！」

「私は、咲良田真里です。よろしくお願いします！」

「お前があの、咲良田真里…あの…咲良田…か…」

「なにが？？なんでそんなにびっくりしてるの？？」

「いやー俺さ、頭悪くてさ、先生にいっつも『お前も1位の咲良田を見習ったらどうだ』っていわれるから…まさかねぇ。きみがあの咲良田なんてねぇ…」

「ふふふっ！あははっ！おっかしー！！」

「なっなんで？？」

「だってそんな私頭良くないもん！」

「いやーお前がバカだったら俺脳みそ無いの同然だな！」

「ふふふっ！おもしろいわねー！」

「ごめん！部活だから行くわ！じゃあな！」

「バイバイ！またね！」



そうか、みんな部活してるんだ。
そう、私は早く家に帰りたくて部活に入っていないのだ。

「あの人はなんの部活なんだろー？」

つぶやいてしまった。

「えっ？なにが？」

後ろから声がする。
ま…さか。。

「またびっくりさせたねごめんごめん！」

「部活は？？ないの？？」

「いや、楽譜忘れた笑」

「何部？」

「合唱部♪」

「合唱部ってあの…」

「今年も大変なんだよねー。夏の練習半端ねーしなー。」

私の高校である青鳥学園（あおどりがくえん）合唱部は金賞の常連校である。去年でエヌコンの全国金賞連続3回目なのだ。

「す…ごいね。」

「まあな！
あっ！やべーもうこんな時間だ！こんどこそ部活行くわ笑じゃあな！」

「じゃあね！」

部活かー。
…部活ねぇ。
私は今まで一度もその存在を考えたことがなかった。
しかし、あおばと出会ってそれが変わりつつある。

【あおばとおなじ部活に入りたい】

そう思い始めたのだった。