七夕のキセキ~七夕から始まる恋の魔法~
「あー、いや何でもないよ。ただ少し何書こうか悩んでただけ…」と俺は小さな嘘をついた。
ほんとはお前に振り向いて欲しいと書きたい。
けど…お前がいる手前、お前の前でそれを書ける勇気はない。
「そっか…ゆっくり悩んで良いよ」なんて笑うお前はズルいよ。
その顔は反則だ…俺をドキドキさせるんだ。
俺らは二人して大きな笹を眺めた。
ふと、お前は、
「蒼がいなくなって2年…ヒロくんと過ごす七夕も2回目だね」とお前は言う。
そうだな…としみじみ言えば、
「今年もね…去年と同じお願いをしたの…」
そういうお前に少し切なくなった。
やっぱりそうか。まだアイツが好きなんだな…。
俺は眼中にない、所詮アイツの兄でしか無いってことか…と深く落ち込んでしまう。
そんなとき、俺は声をかけられた。
「ヒロ?久しぶりね」って。
最初誰か一瞬わからなかったけど、近づいてきて顔がハッキリわかった瞬間、俺はとても驚いた。
元カノの彩だ。
「あら、彼女?」なんて灯を見て言う彩、
相変わらずキラキラした笑顔は俺が好きだった頃のまんまだ。
それに…キレイになってどこか色気を感じる、大人の女性になっていて…思わず見惚れてしまっていたものの、次の言葉に俺は現実に引き戻された。
「彼女じゃありません!!」と灯が断固否定したのだ。しかも即答で…。
俺はそれを聞いて、更に切なくなってしまった。
「そう?じゃ少し借りてもいいわよね?」と彩は言うと、ほとんど強引に俺の意見を聞かずに近くのカフェへと引っ張っていった。
カフェへと強制連行された俺は少し彩を睨んだ。
「何の用だ?」と俺は少し低めに聞いた。
「まぁまぁ、ねぇ、単刀直入に聞くけど…ヒロはあの子のこと好きなの?」と彩は聞いてきた。
相変わらずどストレートなヤツだ。
そーゆうとこが好きだったりもしたんだけどな。
「ナゼわかった?」と俺は聞く。
「女の勘なめんじゃないわよ。好きなの丸出しじゃないの!!てか、何で恋人でもない人と七夕過ごしてるのよ…」と彩は言う。
確かにな…。けど、もう2年も一緒にいるんだ…はたから見たら恋人でもおかしくない。
彩には言おうか…
彩は大人だ。それに今は色んな話をするダチだったりもする。
「言っちゃいな。私たち友達でしょ?前は恋人だけど…」そういってくれる彩。
吹っ切れてお互い未練など微塵もない。だから恋愛ではなく、友情を順調に育んできた。
俺は言う決断をした。
「実は…」と俺は灯のことを全て話した。
「なるほどね。応援するよ…」と彩は言ってくれた。
けど…協力するとまでは言ってくれなかった。
「で、お前は一人か?」と俺が言うと、
「真剣交際している方がいる」とだけ言った。
深くは教えてくれないので俺も深くは聞かなかった。
けど…気になったので、「良いのか?こんなとこでこんなことしてて…」と聞いてみた。
「良いのよ…」と少し遠目で切なそうに言う彩に多少の不審感は感じたものの、あえて突っ込まなかった。
「ほんとはね…」と彼氏の話をしてくれた。
けど…俺は何て言っていいかわからない。
彩が幸せならそれでいいと心から思ってる。
それを伝えれば、「変わらないね。けど、あんまり優しくしないで…気持ちが揺るぎそうになる」何て言われた。
「別れたいのか?」聞いてはいけないとは思ってたものの、デリカシーのないことを口にしてしまった…
そう後悔して悔しくて唇を噛んだ。
そしたら彩は、「ううん、そんなダメ男だけど大好きだし、別れたくないのよ…」と力なく笑う笑顔はどこか切ない。
「グチでも話でも何でも聞くし、もし聞いて欲しいことがあればいつでも連絡して」と俺は言った。
「アドレスも番号も変えてないから」と付け足して。
「ありがとう…」と彩は言った。
そして俺たちはカフェを後にした。
七夕の笹の木の前に戻ったんだけど…そこに灯の姿は無かった。
ー灯、どこいった!?
俺は息を切らしながら周辺を探し始めた。
しばらくして姿を見つけたのは、かなり離れたカフェのとある1角。
一緒にいるのは…男!?
俺は近づいてみる。えっ…?蒼…何でアイツが?
俺、幻覚を見てるのか?どーしよう…
とりあえず俺は店の中に入って、二人の元に行った。
「あ、おい?何でお前いるの?」と俺は聞いてしまった。
「兄さん…今日は七夕だからね。灯の願いが俺に逢いたいだったからさ。去年は何かと忙しくて来れなかったんだけどさ、今年こそは…と思ってね」と蒼は行った。
俺は言葉を失った。
「兄さん、ウチ帰ろう」と蒼は言い出した。
「…いつまでいれんの?ずっといれるのか?」と俺が聞くと、
「…今日だけなんだ。七夕だから…」と蒼は言った。
ほんとはお前に振り向いて欲しいと書きたい。
けど…お前がいる手前、お前の前でそれを書ける勇気はない。
「そっか…ゆっくり悩んで良いよ」なんて笑うお前はズルいよ。
その顔は反則だ…俺をドキドキさせるんだ。
俺らは二人して大きな笹を眺めた。
ふと、お前は、
「蒼がいなくなって2年…ヒロくんと過ごす七夕も2回目だね」とお前は言う。
そうだな…としみじみ言えば、
「今年もね…去年と同じお願いをしたの…」
そういうお前に少し切なくなった。
やっぱりそうか。まだアイツが好きなんだな…。
俺は眼中にない、所詮アイツの兄でしか無いってことか…と深く落ち込んでしまう。
そんなとき、俺は声をかけられた。
「ヒロ?久しぶりね」って。
最初誰か一瞬わからなかったけど、近づいてきて顔がハッキリわかった瞬間、俺はとても驚いた。
元カノの彩だ。
「あら、彼女?」なんて灯を見て言う彩、
相変わらずキラキラした笑顔は俺が好きだった頃のまんまだ。
それに…キレイになってどこか色気を感じる、大人の女性になっていて…思わず見惚れてしまっていたものの、次の言葉に俺は現実に引き戻された。
「彼女じゃありません!!」と灯が断固否定したのだ。しかも即答で…。
俺はそれを聞いて、更に切なくなってしまった。
「そう?じゃ少し借りてもいいわよね?」と彩は言うと、ほとんど強引に俺の意見を聞かずに近くのカフェへと引っ張っていった。
カフェへと強制連行された俺は少し彩を睨んだ。
「何の用だ?」と俺は少し低めに聞いた。
「まぁまぁ、ねぇ、単刀直入に聞くけど…ヒロはあの子のこと好きなの?」と彩は聞いてきた。
相変わらずどストレートなヤツだ。
そーゆうとこが好きだったりもしたんだけどな。
「ナゼわかった?」と俺は聞く。
「女の勘なめんじゃないわよ。好きなの丸出しじゃないの!!てか、何で恋人でもない人と七夕過ごしてるのよ…」と彩は言う。
確かにな…。けど、もう2年も一緒にいるんだ…はたから見たら恋人でもおかしくない。
彩には言おうか…
彩は大人だ。それに今は色んな話をするダチだったりもする。
「言っちゃいな。私たち友達でしょ?前は恋人だけど…」そういってくれる彩。
吹っ切れてお互い未練など微塵もない。だから恋愛ではなく、友情を順調に育んできた。
俺は言う決断をした。
「実は…」と俺は灯のことを全て話した。
「なるほどね。応援するよ…」と彩は言ってくれた。
けど…協力するとまでは言ってくれなかった。
「で、お前は一人か?」と俺が言うと、
「真剣交際している方がいる」とだけ言った。
深くは教えてくれないので俺も深くは聞かなかった。
けど…気になったので、「良いのか?こんなとこでこんなことしてて…」と聞いてみた。
「良いのよ…」と少し遠目で切なそうに言う彩に多少の不審感は感じたものの、あえて突っ込まなかった。
「ほんとはね…」と彼氏の話をしてくれた。
けど…俺は何て言っていいかわからない。
彩が幸せならそれでいいと心から思ってる。
それを伝えれば、「変わらないね。けど、あんまり優しくしないで…気持ちが揺るぎそうになる」何て言われた。
「別れたいのか?」聞いてはいけないとは思ってたものの、デリカシーのないことを口にしてしまった…
そう後悔して悔しくて唇を噛んだ。
そしたら彩は、「ううん、そんなダメ男だけど大好きだし、別れたくないのよ…」と力なく笑う笑顔はどこか切ない。
「グチでも話でも何でも聞くし、もし聞いて欲しいことがあればいつでも連絡して」と俺は言った。
「アドレスも番号も変えてないから」と付け足して。
「ありがとう…」と彩は言った。
そして俺たちはカフェを後にした。
七夕の笹の木の前に戻ったんだけど…そこに灯の姿は無かった。
ー灯、どこいった!?
俺は息を切らしながら周辺を探し始めた。
しばらくして姿を見つけたのは、かなり離れたカフェのとある1角。
一緒にいるのは…男!?
俺は近づいてみる。えっ…?蒼…何でアイツが?
俺、幻覚を見てるのか?どーしよう…
とりあえず俺は店の中に入って、二人の元に行った。
「あ、おい?何でお前いるの?」と俺は聞いてしまった。
「兄さん…今日は七夕だからね。灯の願いが俺に逢いたいだったからさ。去年は何かと忙しくて来れなかったんだけどさ、今年こそは…と思ってね」と蒼は行った。
俺は言葉を失った。
「兄さん、ウチ帰ろう」と蒼は言い出した。
「…いつまでいれんの?ずっといれるのか?」と俺が聞くと、
「…今日だけなんだ。七夕だから…」と蒼は言った。