タイム・リミット
「それって、夏休みの中の一週間に、アウトドア生活するやつでしょ?
やだよ。たとえ一週間だって、何で野外活動なんかしなくちゃいけないのさ?」
「そんなこと言わないでよ。
じつわさ、主催のPTAの中に、久保の母親もいるんだってさ。
で、久保も強制参加だって聞いたのよ。」
「え?久保くんが?」

優子の口から出たその言葉に、私はピクンと反応した。

「どーした?」
「・・・・・・、」

黙りこくった私の顔を、優子が覗き込む。
その口角は、少し上がっている。

「ん?」
「参加は・・・・」
「する、でしょ?もちろん。」

静かにうなづいた私を見た優子の顔は、ひどく満足気だった。


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