君色キャンバス
「中野と俺の違いはきっとそこなんだよな」
* * *
学校に来た時、正直思ったことがある。
一番に思ったことは俺はここにいるべき人物ではなくなったんだ思ったこと。
そして中野にはこの場所があるんだってこと。
離れていた期間の間にこんなにも差が出来ていたんだな。
もう……俺はここには居たら駄目だ。
「……中野」
「何――?」
「1分間、目、閉じてて」
「え? うん、いいけど」
中野が目を閉じた瞬間、俺はゆっくりと中野から離れ、教室を後にする。
そして中野といた教室が見えなくなる位置まで走った。
「一之瀬?!」
不意に呼ばれた自分の苗字。
振り返ると北村が居た。
* * *
学校に来た時、正直思ったことがある。
一番に思ったことは俺はここにいるべき人物ではなくなったんだ思ったこと。
そして中野にはこの場所があるんだってこと。
離れていた期間の間にこんなにも差が出来ていたんだな。
もう……俺はここには居たら駄目だ。
「……中野」
「何――?」
「1分間、目、閉じてて」
「え? うん、いいけど」
中野が目を閉じた瞬間、俺はゆっくりと中野から離れ、教室を後にする。
そして中野といた教室が見えなくなる位置まで走った。
「一之瀬?!」
不意に呼ばれた自分の苗字。
振り返ると北村が居た。