君色キャンバス
 
 その言葉だけで北村君は一気に表情が険しくなる。

 
 分かってる。

 自分が今言ってる言葉の大きさを。


 
 だけど自分だけ知らないで、一之瀬君の過去を隠して想い続けるなんてそんな勝手なこと出来ない。

 
 一之瀬君が抱えてるものを、私にも抱えさせてほしいから。



「……分かった」


 

 * * *

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