Tower of Fantasy

「…ここ、どこだよ…」


リューロは荷物となってしまったサーラをおぶって街を歩きながらつぶやいた。

リューロは宿を探して歩いていたのだが、歩いているうちに人がいない暗い路地裏にきてしまっていたのだった。もうすぐ夜がやってくるので、更に暗くなっている。


「どうすっかな…」


そう呟いた次の瞬間、ギルドでマゼルダに追い払われた男たちが角から飛び出してきた。


「よぉにいちゃん。ここには庇ってくれるばばぁもいねぇぜ。俺らに勝てるんだよなぁ？」


「…めんどくせぇな」


リューロはため息をついて静かな寝息を立てているサーラを道の端に寝かせた。

そして、


「後悔すんなよ？」


と言ってすらっと剣を抜いた。